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A memorial address

エマニュエル・ユイン

鴻、6月18日にあなたは私たちを残して逝ってしまった。巨大な穴が今、私たちの身体と魂に深く穿たれています。あの日以来、計り知れない喪失を感じています。

あなたの身体と魂は行方知らず……。

世界、私たちの思考、何事かであらんとする努力、そして私たちの欲望に関して、あなたは自身の踊り方、生き方で、笑い方で、慣習や疑問の余地なく受け入れられた考えから解放される(EMANCIPATE)よう努めることの大切さについて、理解することを助けてくれました。
今、私には過去形の時制を使用することは耐えられません。私はあなたに話しかけるために、現在形を使う必要があります。特にあなたに関しては。
あなたの考える(THINK)ことと、探求している(SEARCH)ことと、伝達する(TRANSMIT)ことと、行動する(ACT)ことの間には透明性と連続性があります。あなたはある種の人間の完全性を具現化している(EMBODY)。あなたと出会い、共同作業することができたことを、とても幸運だと感じています。
私たちが初めて出会うのは2005年、アンジェの大きなスタジオでのこと、その大きなサイズを大層気に入ってくれたボディニエ・スタジオです。私たちの1期生たち(2005-2007年度)に向けた、あなたによる5週間の指導の幕開けとなる公開会議のイントロダクション。それから、2004年から2012年まで9年間続いた私のCNDCのディレクターだった時期に4期の指導を行いに来てくれましたね。まさにその日、鴻が話している2時間、私は驚き通しです。あなたが踊りを始める最初の「糧」が、早稲田大学で抵抗運動をしながら読んだサルトルとジュネとバタイユであったこと。土方があなたをキャバレーに送り込みニジンスキー牧神を踊らせていること!パトリック・ドゥヴォスとイザベル・ロネがあなたを取り巻いて、あなたともにある忘れることのできない情報の宝物を私にもたらしてくれました。あなたのダンスはユーモラスで、クリティカルで、そして自由!私はある強烈な世界、大河が生徒たちの人生に、私の人生に流れ込んだように思われたあなたの第一印象を決して忘れないでしょう。

あなたの身体と魂は行方知れず…。

あなたを知ることは宝石を知ることに似ている。とても貴重であると同時にとてもシンプル。あなたのダンスはある転倒。アンジェでの『クイックシルバー』、アンジェでの『Contorsion』、アンジェでの『Tripode』、アンジェでのあなたの身体、アンジェでのあなたの魂。アンジェ、パリ、横浜、別府、東京、ウィーンでともに。あなたの魂の深み、あなたの全人格を表すユーモア。
あなたはごく初期からヴェトナムに一緒に行きたいと言っていました、その旅は私の父の国を発見させることになるでしょう。私は、イエスと言い、「あなたであることを決定付けた日本の山に住む山伏の僧のところに連れて行って」と言います。この2つのディープな企画を実行する時を、なぜ待ってくれなかったのでしょう?

あなたの身体と魂は行方知れず…。

2014年2月横浜ダンスコレクションで、美を推奨するのではなく、芸術を高めるためにあなたがここにいると話すのを聞くのが楽しく、共に銭湯へ行き、レストランで幅広く短い筋肉のついたあなたの足をみるのが楽しかった。その足は世界中にあなたを連れて行くアディダスのスニーカーの中に息づいている。
たくさんのケント。あなたがキュレートしたばかりのプラットフォームについて話しました。あなたは意味を作り出すこと、発明することが好きですね。2014年8月ウィーンのインプルスタンで、広範にコラボレーションする手段として私のワークショップがあなたのワークショップに侵入するというアイディアを気にいってくれましたね。「無数のニジンスキー」についても話しています。
私の子供たちを見たとき、子を1人も持たなかったことを後悔しているとあなたは語りました。私もそれを悔やんでいます。今日、私は我が子たちに、あなたがどれほど素晴らしい宝石であったか語るでしょう。あなたに出会う幸運を得た人たちは、そのことを知っています。
昨日、ポルトガルの路上で、美しい虹を見ました。雨の中、あなたは空と結婚したのでしょう。

鴻、あなたの身体と魂は行方知れず。

translation
越智雄磨
2015
『〈外〉へ!〈交通〉へ!』