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エフェメール

1988

得体しれぬ 未知のものとの遭遇に 自失する失語の体験──踊りは その塚の間に生成する官能である。

すべてのかたちは崩れる。その崩れにおいて あらわになる。
われわれの踊りもまた 消滅と出現の 危ういプロセスだ。
たえざる投身である。

エフェメールな 断面
踊ることは「失語」で われわれのからだをあふれさせること、
官能の過剰で途方に暮れることだ。

その時われわれは われわれへ向かうのではない。
既知へむかうのではなく 別の見知らぬわれわれ、未知の 非知の記憶へ向かって 漂泊する。

踊りは 静止において 絶対的流動である。
〈空隙〉で れわれは 
移行、ゆらぎ、流体になるであろう。

隕石の・流れる・断面に・“ほう”の残照を

1988.2 パリ

1988
室伏鴻

Description

Ephemereなものの炸裂

 ふるえているもの おびえ恥じらい 羽毛のように 恥毛のように
 ふれ合うまつ毛のように 薄く 淡く接するように踊ること

 こすり合っている 二つの縁と その間の裂断・裂け目で

両の目上下の唇 乳首たち 両腕 両脚 鼻の穴 耳の穴 すべての穴た   ちの それらの間にある 隙き間 束の間から あふれ出るように 響きあうように踊ること


室伏鴻 メモより

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