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Document | dossier

Info

日時
1984
活動内容
ドシエ
開催地
Paris
開催国
フランス
編集
室伏鴻
制作
Lotus Cabaret
写真
佐野栄治
翻訳、テキスト
細川周平

Description

この頃の仕事では、室伏鴻についての八頁のパンフレット作りが忘れがたい。彼の古くからの友人、ジャン=ミシェル・パルミエ(日本では『ジャック・ラカン』という、ラカン研究者にとっても、また彼自身の業績にとってもあまり重要でない著書が訳されているが、本来は晩年のハイデガーの弟子で、ドイツ表現主義や亡命文学の専門家)に紹介されたパリ十区の下町にある小さな印刷所を訪れ、見積もりを出させ、八頁のレイアウト、活字、紙質を決定、さらに、劇場側に提供するための封筒の注文、と使い慣れぬ印刷用語から親切に手ほどきを受けながら、7000部のパンフレットを刷った。パルミエによると北駅に近いこの地区では、戦争中はポーランド系、ユダヤ系の人がニセ旅券、ニセ証明書をよく作っていたのだという。途中、語学上の行き違いがあり、思ったものが出来てこなかったのだが、大きな猟犬をいつも従えた元アラブゲリラのボスとやりあっても、かなうわけもなく、弱々しく尻尾をまいて退散してしまった(これが原因で、鴻とは一週間、口をきかなかった)。

細川周平『トランスイタリアエクスプレス』より

Document

001 dossier