1979
from Memo
痙攣、それは裂け目である。
 そして、すべての身体は裂かれた身体である。
(痙攣の)エクスペリエンス=経験(試練)とは、
 開くこと、そして砕かれること、剥離と断裂の、縁にありつづけること。
 最初に亀裂があるのだ。裂け目から始めねばならぬ。
それは不意打ちの星座のようだ。
 痙攣は私の内側の、けっしてとどくことの可能わぬ、星の到来である。
 それは突発する、無意味の炸裂だ。
身体はくりかえしくりかえし触れようとするだろう。
 遠い、またたくまの、はかない、刹那滅である身体の、ソレに、
 痙攣的に触れようとするだろう。
痙攣は逸れる。
 それは逸脱である。
 それはどこにもない。
 捕捉不能で、所有することの不可能な、痛覚の零度、触覚と視覚の零度。
 隠されたフォルムであるソレは、
 身体の深奥の外部からやって来る、裂傷である。