Description

1980年の1年間を通じ、大駱駝艦一党や玉野黄市を各々ゲストに招いて、豊玉伽藍にて月替わりで12作品を上演した“十二の光”シリーズの最終作。室伏はアリアドーネの會とともに、レニ・リーフェンシュタールの写真集「ヌバ」に触発されたショー的パフォーマンスで金粉を身をまとい、別に、愛聴していたルー・リードの2ndアルバム裏ジャケを彷彿さす姿形から刻み込まれる黒塗りのソロを披露。なお公演の最中、就寝中に室伏が住んでいたアパートの部屋が全焼。その模様を麿に話して聞かせるおり、多量の書物やレコードは灰になったけれど、「やみくもにパッと手にして外に放り投げたので類焼を免れたのが、何と『鎌鼬』だった」と嬉しそうに語っていた。また大晦日、恒例になっていた大駱駝艦の年越し打ち上げの宴の夜、室伏は得意だった座頭市の居合抜きを披露し、渋すぎる低音で「座頭市子守唄」を唸った。
(Y.O)

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十二の光《闇印の光─架橋に立つ蛇》 1980