the Back - dedicated to Hijikata & Nakanishi

2012

Photo: unknown

Info

日時
2012/05/22
活動内容
ソロ
開催地
東京
開催国
日本
会場名
慶應義塾大学 イサムノグチルーム
主催
慶應義塾大学アート・スペース、慶應義塾大学アート・センター
開催事業名
土方巽+中西夏之 背面
出演
室伏鴻

Description

室伏は、土方巽の頂点を“衰弱体”に見、生産性からどうしても逸脱してしまう過剰なもの、余り、他所をいかに組織するかに挺身した。加齢によって踊れなくなることもあるのでは、と問われて、

できなくなるようなダンスが成立すれば、それこそ願ったりだと思うんです。衰弱体を演技するのではなくて、衰弱そのものになっていけばいい。…(中略)…衰弱体の立体化みたいなことがあるんだよ。三次元か四次元か知らないけど(笑)。そのときに指針になるのは、土方さんの物との交流、恋愛みたいなことのなかで、衰弱体の一番いい時間が流れるわけ―実際人間と人間が恋愛する場合だっていいけれど。衰弱という問題は、単に土方さんが踊ったディサビリティー(不自由性/不具性)の問題だけではなくて、もっと広げることができる。たとえば、片手が動かないと、もう一方の手が可能性をアピールすることがあるわけ。それはもっと読みかえが可能で、衰弱体はすごくいいものを提出している。たとえば、ベケットの『ゴドーを待ちながら』で、待っているしか時間がないと。そうするといくら何かやっても待っている。ああいうアイデアに非常に近いんだけど、ちょっと違うというか。そこのところが面白いよね。徒労っていうの? いくら努力しても無駄ですというようなことが、人間あるじゃないですか(笑)。そういうものを体が一番知っている。それが馬鹿だねーって。それだけが偏っちゃうと、狂気なんでしょう。そういう狂ったようなものなんだ。

室伏・談

(Y.O)

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