2013
その後も連作を形づくる“クリプト”とは ギリシャ語の“krypte=隠された“の意から転じて、教会の内陣の半地下に作られた墳墓、納骨堂をいう。二コラ・アブラハムとマリア・トロックは、その著作『オオカミ男の言語標本』で“クリプト”を“隠された名”と解し、同書に寄せた序文「Fors」で、ジャック・デリダはさらに"クリプト"の一語をめぐって刺激的な読解を試みている。本タイトルは、このデリダのテキストからインスパイアされたものか。 (Y.O)