常闇形Ⅵ「木乃伊ヒエロファニィ」

1981

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Info

日時
1981/05/08
活動内容
構成、演出、振付、出演
開催地
東京
開催国
日本
会場名
芝・増上寺ホール
主催
LOTUS CABARET arc
開催事業名
常闇形VI LOTUS CABARET '81
出演
舞踏派背火(室伏鴻 / 加藤一虎、竹内晶、奈良幸治)

Description

室伏のおどりの根幹にあるのが、けっして背景を飾らぬ点。吊り物や、意表を突く数々の過剰な大/小道具で観客を驚かすことを好んだ室伏だったが、劇場正面のホリゾントそれ自体は装飾的要素の一切が厳しく排除されていた。額縁舞台からの絶縁も睨まれていただろうが、何より身体一つのみをもって空間を支え、変容させることこそが、室伏の揺るがぬ信念であり、自負でもあった。そんな室伏にとって、三方を客席が取り巻く増上寺の空間は出発点にして到達点でもあったろう。立ち尽くす室伏。背景にはベートーヴェンのピアノソナタ「月光」第一楽章。手垢にまみれた、あの途切れることなき三連符が、突っ立っているだけの室伏の身体から放射される熱によって、ヒエロファニー(註・聖なるものの顕現。室伏が好んで繙いていた宗教学者ミルチャ・エリアーデの鍵概念)よろしく荘厳化する瞬間。架空の狩猟民族が弓を放つユーモラスな群舞や、マイク・オールドフィールドのアルバム「QE2」収録の「アライヴァル」を用い、全員で延々と腰を揺らすフィナーレまで、何もない空間が多彩に変化を重ねていった。
(Y.O)

Document

001 Poster
002 Ticket
003 Invitation letter

Scrap

1981