2003
「土方メモリアル」と題された土方巽へのオマージュ企画として委嘱された。また、室伏が若いダンサー3人とともに活動する「Ko&Edge」の旗揚げ作品でもある。作品タイトルは土方巽の遺文集『美貌の青空』から採られた。舞台上に登場する真鍮板は言うまでもなく土方の『肉体の叛乱』からの「引用」だが、単なる舞台装置ではなく、パフォーマーにとって、格闘=ダンスの相手として存在した。
(K.S)
男達が ただ崩れる
熱い息とともに 崩れおちる
崩れおち 骨を打つ
ただそれだけ
何も起こらない・・・
消滅への、美しいメロディだけが奏でられる
残酷で、滑稽なダンスを作れるか?
必死で 歪み
自己の身体の 変形に 没頭すること
ハダカで 汗を流すこと
無益のために
勝利は勝利しない だから敗北もない
否、敗北こそが勝利するのだ
痛みと弱さこそ力なのだ室伏鴻 《美貌の青空》のために