2008
「Dancer / Danger」
危ういのが好き、闘うヒトのふるえる境界が好き。脆さの、変容(メタモルフォーズ)の、縁にキワドくさらされたカラダが好き。そして他へと接続する野蛮で繊細な意志の、断面が好き。カラダ=事件への切迫と惑乱。奇妙な、滑稽で悲惨なエレガンス。とは言いつつ、あらゆる先入見を捨てて〈生成する無垢の出来事〉に立ち会いたいと思います。それが幸運です。共感するダンスの思考を引いておきます。
・・・すべてが出来事であれ、と念じる意志によってしか、ダンスが出現する可能性はない。ダンスは故に、意味を捉える目には見えない。ダンスへ向かう意志、すなわち見えぬものに向かう意志は、観客がもつもう一つの欲求である意味理解への欲求を常にすり抜け突き進まなければならない。(桜井圭介)
室伏鴻