Talk Session2018.11.2

Kuniichi Uno

宇野邦一

サミュエル・ベケット『モロイ』新訳─朗読会

ベケットの小説三部作と呼ばれる『モロイ』、『マロウン死す』、『名づけられないもの』の新訳を手がけることになり、現在は訳文を推敲しているところです。ベケットの演劇はこの三部作の言語空間から登場するとも言えましょう。しかしこれらの作品の語る声は、舞台に響く声ではなく、ベケットの肉声でもなく、どの次元にあるのか特定するのが難しい。それを訳すことは、声を探しあてる仕事でもあります。室伏鴻の声の漂う場所で、訳してきた文章を朗読しながら、なお声を探す作業を続けます。お付き合いいただけると幸いです。
(なお訳書は河出書房新社より来年刊行予定です) 宇野邦一

Profile

宇野邦一

1948年、松江市生まれ。フランス文学者・批評家・前立教大学映像身体学科教授。身体論、身体哲学を焦点としながら近年はイメージ論、時間論にかかわるエセーを書き続けている。著書に『アルトー 思考と身体』(白水社)、『ジャン・ジュネ─身振りと内在平面』(以文社)、『映像身体論』、『吉本隆明 煉獄の作法』(みすず書房)、訳書にドゥルーズ『フーコー』『襞』(河出書房新社)、ドゥルーズ/ガタリ『アンチ・オイディプス』アルトー『神の裁きと訣別するため』(河出文庫)、ベケット『伴侶』『見ちがい言いちがい』(書肆山田)などがある。


Infomation

  • 日時
    11.2[金]
    19:00開始
  • 会場
    室伏鴻アーカイブカフェShy
    新宿区早稲田鶴巻町557 小笠原ビル102
  • チケット
    参加費|2,000円

Mail|k_kunst_watanabe@yahoo.co.jp
Tel|080-5538-6407(渡辺)