2011
最後にもう一度アリアドーネの作品を作って欲しいという依頼をカルロッタ池田から受ける形で、「un coup de don」のクリエーションが開始された。当時カルロッタは腰を痛めており、また年齢的にもそのことが彼女が今後も踊り続けることを困難にしていたことから、既にこの時、この作品が室伏鴻によってアリアドーネに振り付けられる最後の作品になるであろうことは決定されていたともいえる。
コンセプト、構成、演出、振付、いつも通りその他すべての要素を室伏が監修し、またアリアドーネに初めて男性ダンサーを交えて創られた「un coup de don」は、ダンスの新しい可能性を予感させるものとして多くの観客に支持された。
(K.W)