1976
音楽は、山下洋輔のピアノと坂田明(as、cl、perc)、小山彰太(ds、perc)からなる、いわゆる山下洋輔トリオに、日系3世のミュージシャン・ジェラルド大下(ts、ss、parc)が加わったライヴ。「月の砂漠」に始まり、アルバート・アイラーの「ゴースト」のカヴァー、さらにSEの風の音、ナマの声など、80分間に及ぶ尖鋭な音のパノラマは、2枚組アルバムとして日本フォノグラムよりリリース。さながら大駱駝艦のサントラ盤。舞台との相乗効果で凄まじいテンションを放射する様に、フリー・ジャズ狂の評価も高く、CD化もなされたが、LPの表裏からライナーノートにまでびっしりと配された絢爛たる舞台写真の迫力が再現されるべくもなく、中古市場でLPが高値を呼んでいる。
(Y.O)