日記

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年度

1978

内容

火災から救い出した日記帳のため焼け焦げている。封切り映画「Au-dela du Bien et du Mal」「L`Empire des send Ai no vorrida」「L'etna」「Crazy Horse de Paris」「L'oeuf du Serpent」「Orca」「A L'est D'eden」「Un Apres Midi de Chied」「Le Crepuscule des Dieux」「Mata Hari」の簡単なディスクリプションが転記されている。1月14日、「最後の楽園ー彼方への門」の稽古や道具の仕込みについての記述。1月24日、 Press用の公演初日。マダム・バタイユ、ド・ギルボン夫人などが訪れている。公演は喝采のうちに終わり、翌25日はPress2日目公演。引き続き1月27日一般に向けた公演初日が開ける。この日はジャズ・トランペッターの沖至、ブリュネ夫人などが来訪。楽屋で財布とパスポートを盗まれる。ハインリッヒ・フォン・シュタイン『1.感覚の優位ーハインリッヒ・フォン・シュタイン、2.対象的思椎ーゲーテ、3.愛の思想ーヴァーグナー、4.パルジファルとグラール伝説、5.グラール探究者ーフリードリッヒとクレー』等を書写。山口昌男、田村隆一宛手紙を投函。2月2日、「僕は孤独な夜にたちかえる。救済されぬ魂の、暗い肉の塊となる。生理によって導かれた一個の自然の声に身を浸す。暗いリズムに身をまかせよう。僕は黒い太陽を自分の背中に発するだろう。私は黒焦げになって点在し、正午に無化する 一個の昇華を通して自然のなかへ回帰しようとするのか。」出口裕弘氏と一緒に堀内誠一宅訪問。2月19日 吉岡実、土方巽、鯉江良二、吉増剛造宛書簡投函。2月23日の公演は超満員。京大の山田稔来訪。3月5日スペイン旅行に出発。グラナダ、セヴィリヤ、コルドバ、マドリッドを巡る。3月7日 セヴィリヤのレストランで小松原康子に偶然会う。その後帰国後の「風さかしま」の稽古について、「刺青」に関する打ち合わせについて等の記述や、4月22日に目黒に土方巽を訪ねた折の思いなど。また、4月29日、青画廊での鯉江良二氏の個展で馬九体の白い陶器を買ったこと、翌25日に大阪読売TVにてアリアドーネの會と11PMに出演し、その折楽屋を訪れた京大西部講堂の中村、保両氏と朝まで話したことなど。澁澤龍彦「黒魔術考」、中島梓「文学の輪郭」表現の変容、J・M・Gル・クレジオ『否定の英雄ジャック・リゴー』(豊崎光一)からの抜粋を書写。