2013
得体しれぬ 未知のものとの遭遇に 自失する失語の体験
──踊りは その束の間に生成する官能である
すべてのかたちは崩れる。 その崩れにおいて あらわになる。
われわれの踊りもまた 消滅と出現の 危ういプロセスだ
たえざる投身である
「不自由なかたち 崩れてゆくかたち を 踊ることのなかに 自由と生成がある」
われわれは もっともっと深く知ることができる ── なにについて
「距離」について
なぜ 近くにあればある程遠く「距たり」を感じるか
なぜ 病のヒトに 魅了されるのか そして感染まで欲望するのか
チラシより
(ダンスとは)意表をつくことだね。同時に意表をつかれること。生成するスリル。予想がつかないもの。人間の体が自分にとって驚きであり、コントロール不可能なもの、それを統制しようと思ってもしきれないものとして、成立してくる出来事、事件、そういうものです。構成的なダンス・スペクタクル、ダンスショーへのアンチテーゼだね。いかにステージで自分が驚くか。自分が驚いていない体は、お客さんは驚かないよ。そういう意味で、過剰なものの微細な交流です。
室伏・談