
発行:2025年7月15日
仕様:B5・並製・64ページ
定価:未定
この展覧会は、1968年に舞踏の創始者・土方巽との出会いによって舞踏を始め、以降日本をはじめ世界各地で活動した日本のダンサー、室伏鴻(1947–2015)のダンスの探求の軌跡を、写真、ポスター、映像、本人のテキストなどを通じて紹介します。
ダンスと身体に関する室伏の考察には、ジャンルとしてのいわゆる「舞踏」の理解には収まらない、ダンスの理論や実践を遥かに超えた、身体のあり方や社会への根本的な問いかけがあります。本展示は、彼の残したダンスと思考の痕跡から、ダンスという領域そのものへの問い直しを提供することを目的としています。
1970年代初期の、舞踏カンパニー大駱駝艦の時代、その集団的創作から独立し、“背火”を立ち上げて活動した時代を、それぞれ「明かしえぬ共同体」「激しい季節」の標題により展示し、80年代初期、ヨーロッパに拠点を移し、移動し続けながら多数の公演を行った時代を「漂泊する肉体」、そして2000年、日本に帰国し、更に踊りについての考察を深めていった時代を「Faux Pas」として構成しています。「Faux Pas」という言葉には、逸脱、脱落、転倒、転換などの、強い挑発的な意味が込められています。
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