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Ko Murobushi Workshop memo
著:室伏鴻
発行日:2024年10月31日
発行:一般社団法人Ko&Edge
シリーズ:Shy Books
仕様:A5並製、108ページ
装丁:纐纈友洋
目次
1993−1999
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1993 Wien Tanz Wochen
1996 ImPulsTanz
2004−2009
-
2004 New York
2005 Tours
2005 ImPulsTanz
2006 CNDC Angers
2008 CNDC Angers
2009 ImPulsTanz
2010−2014
-
2010 CNDC Angers
2011 Bordeaux
2012 Seoul
2012 ImPulsTanz
2012 Pontedera
2013 CNDC Angers
2014 Tokyo
2014 Colombia
この冊子は、室伏鴻の日記より、1993年から2014年に行なわれた、フランス国立現代舞踊センター(CNDC)やインプルスタンツ(ウィーン)などでのワークショップのメモや記述の一部を抜粋したものです。
手記を集成した『室伏鴻集成』(2018)、室伏による最後の企画の記録集『〈外〉の千夜一夜』(2020)、「無為」「身体」「ダンス」から室伏の身体芸術の射程を論じるプロジェクト『アンチ・ダンス──無為のコレオグラフィ』(2024)。それらの書籍とは異なる視座から、身体実践とともにある思考を刻む書。
推薦コメント
山縣太一(俳優、演出家、振付家、ダンサー、小説家)
室伏さんのワークショップメモをこの度はじめて読ませていただきました。身体からスタートしているたくさんの言葉は形を様々に変えながらいくつもの身体を作っては壊しを繰り返し終わることのない探究身で内側で起こること。外的な要因。外敵からの容易なアプローチ。答えを急がないその数式は日々変わる自身やまわりの環境によって微調整されていく。自信がない方があるよりも自身にさらに近づける。ここまで書いたことは僕が室伏さんのメモを見て自分が以前に書いた文章を強く思い出して書いたものです。読む人触れる人の身体に日常にすんなりと入ってくる言葉たち。たくさんの人に触れることを楽しい想像をしながら願います。雪のふる寒いニューヨークでふたりで煙草を吸いながら室伏さんが山縣のやってるアレ難しいだろ?と僕のメソッドをおもしろがってくれたこと。本当に嬉しかったよ。僕も動けなくなるまで考えて動くよ。
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西村未奈(ダンスアーティスト)
こんなに徹底的に自分という死体を観察して解剖して、内側にある外をまでも捉えてクールに言語化できる室伏さんは、やっぱり正真正銘のミイラだ。
室伏さんの思想や哲学やイメージや動き(や、ぼやき的なもの!)が渾然一体となった言葉が、形ある身体を突き抜けて木霊する。室伏さん、いつもこんな風に自分の身体や思考と対話していたんだ….。忍者になるための修行なのかと思うほど20代の自分には過酷だった室伏さんの集中ワークショップ。ウィーンやニューヨークで一緒に時間を過ごさせていただいた中で、「自分もミイラになりたいのに、集中力や忍耐がなくて、集中ワークショップに集中できません」というしょうもない悩みを相談すると、「あなた、本当、開きっ放しで緊張感ないからミイラではないでしょ。」と言われたけど、大丈夫。
室伏さん、自分は、このワークショップメモを食いちぎって、噛み噛みして、呑み込んで、ゾンビ目指しますから!
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鈴木創士(作家、フランス文学者)
私は十八歳だった。もう半世紀以上前のことだし、大駱駝艦のなかでどの人が室伏鴻だったのか、舞踏が何なのか知る由もなかった。私は世界を嫌悪していたし、それが人の一生で一番美しい年だったなどとは誰にも言わせない。晩年の室伏さんのブロンズの身体はレインコートで覆われていた。彼が立ち去るとき、コートの下から白いズボンが見えた。ズボンが消えていくように思った。だが不滅のものがある。彼のステージ。作品とその不在。あの白く圧縮された空間、あの幽霊の痙攣、あの転倒、あの不穏な動きのなさ、あの折り重なったパラノイア! そのなかから室伏さんの強力な思念が生まれていたのだと感じる。彼の詩、彼の暴力、彼の確信、彼の死が。
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