室伏鴻の未完の作品「真夜中のニジンスキー」のための創作メモ、そこには、室伏の手記に繰り返し記された〈外〉〈零度〉といった主題が、マラルメやニーチェの記した〈真夜中〉の思考に結ばれている。
室伏はニジンスキーから真夜中のニジンスキーへの移行こそ、「苛烈な無為」に向かうべき舞踏の根源であると考えていた。だからこそ室伏が痙攣とともに思考したものを、今、われわれを襲いつつある未曽有の時空の中で、身体的かつ言語的に解き明かしていかなければならない。
そのために、わたしたちもまた〈真夜中〉へと旅経つ。
第一部Symposiumでは、2019年開催のシンポジウム『室伏鴻と「苛烈な無為」』、2020年に本企画延期中に行われた『transit』における対話を、ウェブ上で継続する。
第二部Creationでは、ベルナルド ・モンテを振付に迎え、室伏鴻の「真夜中のニジンスキー」を読み解きつつ、新たな解釈を模索し、その過程を映像作品として公開する。
私は考えない
思考せずに
マラルメの
いや ニジンスキーの
〝牧神〟を踊る
真似るのではなく
ただ「真夜中」についてだけは
考えたすだろう
室伏鴻
名称
Nijinski à minuit 2021
真夜中のニジンスキー
期間
2021年7月18日[日]–9月5日[日]
*好評につき会期を延長し、ウェブサイトを公開いたします。
会場
オンライン
主催・企画運営
一般社団法人Ko&Edge
助成
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
スペシャルサンクス
Massé-Trévidy Fondation
Mawguerite Company
ImPulsTanz - Vienna International Dance Festival
翻訳
田村かのこ(Art Translators Collective)
春川ゆうき(Art Translators Collective)
堀千晶
古澤舞
ヴィンシー・ティン
船越千尋
神沢希洋
清家愛
キース・スペンサー
照山貴子
通訳
田村かのこ(Art Translators Collective)
Web
中村泰之
一般社団法人Ko&Edge(室伏鴻アーカイブ)
162-0041 東京都新宿区早稲田鶴巻町557小笠原ビル102
k_kunst_watanabe@yahoo.co.jp
Tel 080-5538-6407(渡辺)
https://www.ko-murobushi.com
真夜中のニジンスキー
2014
パリにて、室伏鴻振付による新作「真夜中のニジンスキー」のオーディションを行う。
初演予定は2015年秋、ラ・ヴィレット(パリ)。
2015
1月、パリにて1回目のクリエーションを行う。
6月、室伏の急逝によりプロジェクトは中断となる。